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映画は娯楽、ドンドン映画を観て楽しみましょう~!
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とんでもない映画だった「わさお」の監督作品だったので観るのを躊躇した映画だったが、「わさお」を観てしまう前から鉄道大好きおじさんの心を揺さぶるタイトルに、公開当時からどうしても見たかった映画の1本。

出だしはまったく鉄道など関係ない物語から始まる。
ある大手家電企業のエリート社員の主人公は、入社以来仕事いっぽんで家庭など顧みなかった。
妻は最近アロマの店を開業し忙しく、就職活動をする大学生の娘とも上手く行かない家庭環境になっていた。
そんなおり、出雲の母が倒れて精密検査の結果命が長くないと告げられる。
年老いた母、親友の死、生まれ故郷に帰ったことで子供の頃からの夢を思い出した主人公がとった行動は、一畑電鉄の運転手になる事だったのだ。

一畑電鉄のシーンしか期待していなかったのだけれど、人生の半ばを過ぎた私には思いのほか考えさせられる映画だった。

私のように自営業で好きな事をして来た者でも、若い頃に見た夢に向かって生きてきたのだろうか?今まで何をして何の為に生きて来たのだろう?と自問する日々である。
ましてや、企業のエリート戦士ならなおさらの事でしょう。
働いて働いて働いて、上司の評価を気にし、出世して給料が上がる事のみが家族の幸せと思い込まされる。
戦後の日本を支えた親達の頑張りを目の当たりにして育った私たち世代は、それが当たり前の事でしかなかったが、ふと気がつくと抜け殻になってしまった空ろな自分になってしまっている。

この映画の主人公は、親の病気や親友の死によって考えもしなかった(考えるのを拒否していた)人生の疑問に真っ正面から向き合い、49歳で子供の頃からの夢だった電車の運転手になる。
その姿を見ていた病床の母親は、「自分の子供が、一番好きな事をして楽しく生きる姿を見るのが、いちばんええ」との意味合いの台詞があったのがとても印象的で、働く事しか知らないで年老いた自分の母親とオーバラップして、思わず涙がこぼれそうになったぐらいである。

人にはいろいろな生き方があり考え方や信念やらあるが、それも歳とともに環境とともに変わっていくと私は思う。

この大人のおとぎ話的な映画は、観た人の年齢によって多いに感想が違ってくるだろう・・。
      

しかしこの監督の映画は、昔ながらのくさい日本映画だな。
「わさお」でもあったお祭りのシーンなんかいらんやろ〜!
一畑電鉄に退職願を出した時に、不思議な事に集まって来た乗客が「やめないでください」というシーンも、昔からのくさい日本映画そのもの。

ま〜あ、こうゆうのが日本人に一番愛される映画なのかな〜?

「わさお」やこの映画を撮った監督さん自身が、若い頃に撮りたかった映画にチャレンジしてみたは・・と要らん事を考えたりして (^_^)
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2004年に兵庫県の尼崎で小さな手作り雑貨をオープンしました。昔から憧れていた手作りの雑貨に囲まれてくまさんは日々好日なり。
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